飲食店がブラックなイメージはファミレス調理師が原因かも?

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今回はファミレスの調理師について語りたいと思います。

 

ファミレスで時給アップ、正社員を目指すなら、調理師免許を持っていると、かなり有利です。
正社員はホールもキッチンもできるオールマイティでなければいけないから。

 

雇用やアルバイトからの昇格時、面接で「キッチンも覚えてもらわないといけないけど、大丈夫ですか?」と聞かれても、調理師免許を取得しているなら、「大丈夫です」と答えるでしょう。

 

キッチン業務でつまづく人が多く、調理師免許をもっているだけで、「できるだろう」と、解釈してくれます。

 

飲食業界全体で人手不足が広がっている中、ファミレス業で調理師免許を取得している人は有望な人材なのです。

 

 

 

アルバイトから社員になると仕事内容が急激に変化する

 

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ファミレスで2年間働き、会社が証明書を書いてくれれば、調理師免許取得の条件がクリアーできます。

 

取得すると、アルバイトから正社員として雇用してもらえやすいため、社員を目指すなら有効な方法です。

 

調理師免許を取得した後、正社員になると同時に、会社から要求される仕事が段違いになります。

  • シフト作り
  • 各種提出物
  • 衛生管理

本来の接客や料理の提供、調理以外の事務仕事が大きくのしかかってきます。

 

せっかく正社員になっても、想像とのギャップで辞めてしまってはもったいないので、心得ておきましょう。

 

 

ファミレス社員は転勤や移籍は当たり前

 

展開している店舗数の多いファミレスほど、社員の転勤は頻繁に行われ、店長、エリアマネージャークラスは数カ月で変わることも珍しくありません。

 

その程度ならいいのですが、問題は店長やエリアマネージャーが変わると、仕事の指示内容も変わることです。

 

会社としては、店長やエリアマネージャーを一定期間でシャッフルすることで、系列店舗を平均化して管理する狙いがあります。
移動してきた店長やエリアマネージャーの管理レベルや会社からの指示の理解には個人差があり、いわゆる「ハズレ」な上司が回ってくるとその下の、社員、アルバイトは振り回されることになるでしょう。

 

 

調理師免許を取得しても?ファミレス社員の「ここが辛い」

 

調理師免許を取得しているファミレス社員に、職場についてアンケートをとりました。
現場の生の声の中で、特に多かった内容をお伝えします。

 

 

アルバイトが多いため、社員の勤務時間が不安定

 

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シフト作りでは、アルバイトの休日希望が最優先されます。

 

学生ならテスト前、主婦なら運動会や卒業式など、休みの希望が集中してしまい、人員が全くいない状況でも営業はしなければいけません。

 

それを埋めるため、社員は自分の予定は後回し。
当然、勤務時間が超長時間のハードな日だって少なくありません。

 

 

慢性的な人員不足+欠員で長時間勤務

 

アルバイトで欠員がでると、シフトの穴を埋めるため、休日のアルバイトへお願いをして都合がつかないと、長時間勤務確定です。

 

さらに店舗内で数少ない社員が辞めるとなると、深夜のシフトが続く日々だって当たり前。

 

間が悪く、長時間勤務が続き、疲れが溜まってくると体調を崩すこともあります。
モチベーションの低下やコミュニケーションにも影響がでるくらい追い込まれてしまうこともあるようです。

 

ファミレス業界全体の風潮で、人員不足であっても欠員は、
「社員だから」
その責任感だけでフォローし、支えているようです。

実際にあった、さらに悪い例では、それを上司に訴えても、「社員はみんなやっているから」で終わらせてしまうファミレスも存在している

 

 

働き方改革だからサービス残業を強要

 

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これは母体が大きいファミレスほど、起こっているブラックな事柄。
働き方改革により、行政から「過剰な残業は無くす」よう厳しく指導が入っています。

 

しかし現実では、飲食業全体の人手不足の影響により、社員たちは店舗を維持するため、長時間勤務を余儀なくされています。

 

この矛盾を無くすには
「サービス残業」です。

 

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幹部経営陣が、行政の指導通り、残業を減らすよう指示をします。

 

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実際の管理責任者クラス(部長〜次長)は、ある程度現状を知っていながらも、「過剰な残業はない」結果を残すよう指示

 

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無理だと思いながら、エリアマネージャークラスは結果を残さないと上司から怒られるため、店長へ指示を出す。

 

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人員不足で現場へ入らなければいけない店長、営業から抜ける事はできずに、営業時間後に仕込み、事務仕事は山盛り。現場の責任者として、残業を出すと怒られるため、タイムカードを切ってから残務を行い、日付は変わる。

 

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社員は、時間外もしくは自らタイムカードを切って店長を手伝うことも珍しくない。

 

誰も「サービス残業だから」と悪い指示は出していません。
上司から怒られるから、残業は出ていないフリをしているだけ。

 

行政へ体裁を整えるために起こっている、ゆがんだ図式です。

 

働き方改革が無ければ、残業代は普通に支払われているかもしれません。

 

これは、ファミレス業界全体のよくない流れだと考えます。

 

 

衛生管理の点数=賞与ポイント

 

母体の大きな組織ほど、厳しい衛生管理が求められています。

 

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調理師ばかりの厨房なら、バックヤードや厨房をキレイにして当たり前。

 

しかし、一日のうちで何度も人が入れ替わるファミレスでも、食中毒を出さないため、きれいにしなければいけません。

 

そこでよくあるのは、チェックシートによる採点方式
キレイだったら〇、できていないと×
決められた点数以上でないと店舗全体の評価が下がり、それは賞与などに大きな影響があります。

 

「上乗せされることはないが、できていないと減らされる」
ため、アルバイトを含めて一生懸命キレイにしています。

 

困ったことに、意識の低い店長や社員が、

  • 使いっぱなし、やりっぱなし
  • 元に合った場所へ戻さない
  • 日付の記入ミス

ついうっかりが、みんなに迷惑をかけています。

 

調理師ばかりの厨房なら、当たり前のことでも、そうでない人で衛生的に保つのは難しく、大変だと思います。

 

 

力仕事も求められ腰痛持ちに

 

営業するために、食材やドレッシング類、備品など不足したものが納品されます。

 

ドレッシングだけでも数種類あり、各種一回の納品で20本ずつとか、油も20リットル入りが普通。
食材もキロ単位が当たり前です。

 

入れ替わりに毎日やってくる度、片付けるだけでも大変です。

 

冷蔵庫へ運び、棚の上へ運び、かなりの力仕事になります。

 

腰に響くのは、中腰が多いこと。
お客さんが食べた後のかたづけ、お皿の洗い物をするとき、キッチンの洗い物など。
さらに長時間の立ち仕事になるので、ファミレスで働く人は腰を痛めている人が多くいます。

 

一度、腰を痛めてしまうと、そのまま無理して働き続けるか、休職するか、辞めるかの選択をすることになります。
そのまま辞めてしまう人も多く、つらい職業病です。

 

 

しかし辞めた人の中では、異業種に転職することで、

  • 自分自身の可能性を探ることができた
  • 新たな自分と向き合えるチャンスになった

と前向きな意見もありました。